著者: Roxチーム
tate-chu-yoko に rehype が加わりました - unified パイプラインで build-time に縦中横を組む
tate-chu-yoko の4つ目のパッケージ @love-rox/tcy-rehype を npm に公開しました ✨
- 📦 @love-rox/tcy-rehype@0.2.2
- 📦 @love-rox/tcy-core@0.2.2
- 📦 @love-rox/tcy-react@0.2.2
- 📦 @love-rox/tcy-vue@0.2.2
- 💾 GitHub: Love-Rox/tate-chu-yoko
- 🎨 パッケージ紹介: /packages/tate-chu-yoko
4 パッケージはバージョン番号を
@love-rox/tcy-coreに揃えてリリースしています。「core は 0.3 だけど react は 0.2.5」のような不整合で迷わないよう、どれか一つでも変更があれば他もまとめて同じ番号に上がる運用です。
何ができるか
rehype のプラグインです。@love-rox/tcy-core を内部で使い、HAST を走査して text ノード内の半角英数字 run を <span class="tcy"> で包みます。あとは CSS の text-combine-upright: all が縦中横として組版してくれます。
すでに unified ベースのパイプラインがあるなら——Markdown / MDX / Astro / eleventy / 単純な HTML 書き換え——その中に組み込むだけで、build 時に縦中横が適用されます。クライアント側には React も Vue も不要です。
なぜいま追加したか
0.2.2 までの自動縦中横は、<Tcy> を React か Vue で描画する想定でした。これはアプリ内では問題ないものの、二つのケースで噛み合いません。
- JS ランタイムを持たない静的サイト。ドキュメントサイト、ブログ、出版物——縦組み × 縦中横の価値が一番高い場所に、必ずしも React/Vue があるとは限らない。
- Markdown を正本としたサーバサイドパイプライン。
.mdや MDX が原稿である現場では、build 時にラッピングまで済ませた HTML を吐きたい。実行時に hydration するのは余計な処理です。
rehype プラグインにすればこの両方にきれいに当てはまります。build 中に1回走り、静的な HTML を残し、余計な JS は入りません。
Markdown パイプラインに組み込む
import { unified } from "unified";
import remarkParse from "remark-parse";
import remarkRehype from "remark-rehype";
import rehypeStringify from "rehype-stringify";
import rehypeTcy from "@love-rox/tcy-rehype";
const html = String(
await unified()
.use(remarkParse)
.use(remarkRehype)
.use(rehypeTcy)
.use(rehypeStringify)
.process("第1章 2026年4月"),
);
// <p>第<span class="tcy">1</span>章 <span class="tcy">2026</span>年<span class="tcy">4</span>月</p>
remark-rehype のあと、HAST が確定したタイミングで rehypeTcy を挟むだけ。HTML として出力される時点で、縦中横ラッピングは済んでいます。
HTML だけのパイプライン
Markdown を介さず、HTML in / HTML out なら同じ要領で:
import { unified } from "unified";
import rehypeParse from "rehype-parse";
import rehypeStringify from "rehype-stringify";
import rehypeTcy from "@love-rox/tcy-rehype";
const html = String(
await unified()
.use(rehypeParse, { fragment: true })
.use(rehypeTcy)
.use(rehypeStringify)
.process("<p>第1章 2026年4月</p>"),
);
オプションは <Tcy> と完全に共通
共通オプション——target / combine / include / exclude / maxLength / excludeWords——はすべて同じ意味で動きます。React / Vue でできることはそのまま rehype 側でもできます。
.use(rehypeTcy, {
maxLength: 2,
excludeWords: ["URL", "API", "2026"],
})
プラグイン専用オプションは3つだけ:
tagName(既定値'span')— ラップに使うタグ名className(既定値'tcy')— ラップ要素に付くクラス名。配列で複数指定可skipTags(既定値['code', 'pre', 'script', 'style'])— このタグの中身は走査しない
特に skipTags は地味ながら重要で、コードサンプルや埋め込み JSON が縦中横化されてしまうのを防ぎます。
冪等です
同じ HAST に2回プラグインを適用しても、出力は1回適用したときと同じです。span が二重になったりはしません。複数の処理段階で「念のため tcy を適用」したいケースでも安全です。
ラインアップの中での位置づけ
@love-rox/tcy-core — framework-agnostic トークナイザー(脳)
@love-rox/tcy-react — React 用 `<Tcy>`(描画時にラップ)
@love-rox/tcy-vue — Vue 3 用 `<Tcy>`(描画時にラップ)
@love-rox/tcy-rehype — `unified` プラグイン(build 時にラップ) ← 新規
4つすべて同じ core トークナイザーを使っているので、「縦中横にすべき run はどれか」の判定はどのアダプタでも同一です。違うのは「いつ」「どこで」ラップが起きるか、それだけです。
<Tcy> で動いているプロジェクトには影響ありません。「React や Vue を持ち込まずに同じことがしたかった」という場面に、@love-rox/tcy-rehype がはまります。
試してみる
bun add @love-rox/tcy-rehype
# pnpm / npm / yarn でも同じ
unified パイプラインに .use(rehypeTcy) を追加して、必要ならオプションを指定するだけ。詳細な README と例は GitHub リポジトリ にあります。
フィードバック歓迎です
Markdown パイプライン、Astro、eleventy、その他 unified を使った自前のビルドで tate-chu-yoko を試した感想を聞きたいです。「この単語は寝かせたい」「ここは組みたい」のような判断は、ライブラリ側だけでは決められない部分です。書き手・編集・組版・実装の現場の声がいちばん効きます。
GitHub Issues でお待ちしています。
愛がロックする。Rox。